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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第13話 中小製造業のマーケティング業務

皆様、2018年あけましておめでとございます。
今年も一層精進してまいりますので、
よろしくお願い申し上げます。

年末にモノづくりに関わる企業の方数名とお会いし、
話した内容です。
「うちにはマーケティングをする部隊も担当も
いないんですよ」
しかしよくよく聞くと、
その会社は新しい製品を発売もしているし、
新規の顧客を獲得しながら、売上ものばしています。

マーケティングなんかいなくても、
きちんとビジネスを拡大しているということです。

正直な話、日本の中小企業では、
このようなケースは珍しくないと思います。
どういうことでしょうか?

実はこれは、「マーケティング担当」は不在でも
「マーケティング業務」は誰か他の人が
行っていることを意味します。

市場と自社の強みを捉えて、ターゲットを絞るのは、社長が。
販促用の技術資料を作るのは、設計エンジニアが。
ターゲット顧客のレベルや用途ごとの説明は、営業が。

そうすると、一見マーケティング部隊はいなくても
ビジネスは回るし、マーケティング業務としてもそれなりに
機能しているように見えます。
おそらく、このような体制、運用をしている中小製造業社は
多いのではないかと思います。

では、このままでいいのでしょうか?
マーケティングは社長やそれぞれの部署の担当がすれば、
新製品や新しい用途に技術が広がっていくのでしょうか?

私の考えは、YESそしてNOです。

まず、YESについてです。
私は中小の製造業において、
技術の用途を広げてビジネスを拡大するためには、
マーケティングは不可欠だと思います。
しかし、経営資源が限られている中小企業で、
マーケティング専属の部隊をつくったり、
それ専任の担当者を雇ったりすることは、
必ずしも必要とは思いません。

方向性は社長や経営陣が決める、
技術的な資料はエンジニアがまとめる、
商品説明は営業が行う。それで何ら問題はないと思います。

では、NOはどういう点でしょうか?
最も考えなければならないのは、仕組み化です。
つまり、社長が「うちはマーケティング専任を
置かないかわりに、マーケティングの業務は、
どういう考え方に基づいて、だれが何を行う」という
仕組みを整えているかどうかでしょう。

例えば、現状ではエンジニアのAさんが
わかりやすく技術を噛み砕いて説明する資料を
作ってくれている。
それを営業のBさんが、新規開拓にはこの図面でこう話すとか、
切り替えを勧める会社にはこの資料でこういう風に見せる。
これで現状はうまく運用できているようなケースです。

残念ながら、これはいずれも属人的な手法です。
Aさんがいなくなったら、他のエンジニアでも同じレベルのことが
出来るのでしょうか?
営業のBさんが他社に転職したら、彼のノウハウはだれかが
きちんと引き継げるのでしょうか?
これがNOたる所以です。

これが仕組み化できていれば、経営陣、技術部隊、営業チームが
それぞれどんなマーケティング業務をすべきなのかを
きちんとマニュアル化することができます。
誰が行なっても同じレベルのアウトプットが出るようにできます。

結果として一連の流れとしてマーケティング活動を
することが出来て、技術の広がりを期待できるようになるのです。
しかもマーケティング専任を置かずに、です。

この仕組み化ができていれば、当初の質問の答えは、
YESそしてYESになります。

社長も今年は、マーケティング業務の見直しと
その仕組みづくりを考えてみませんか?