• TEL : 03-6869-4327
  • 〒103-0027
    東京都中央区日本橋2-2-3
    RISHEビル UCF4F

専門コラム 「週間ルーセント通信」 第16話 競合分析のポイント

自社の技術を売るマーケティングにおいて、最も大切なこと。
それは、その技術を正しく認識することです。
とりわけ、自分で考案した技術や長期間に渡って小さな改良を重ねてきた製品などの場合、
どうしても贔屓目に評価してしまうことがあるかもしれません。

しかし、あくまでもその技術なり製品なりを評価するのは使い手、ユーザーです。
ですから、作り手の思いでの認識や評価とは別に、
ユーザーがその技術をどう認識するか?
その製品をどう評価するか、を常に念頭に置く必要があります。

実際に技術を認識、評価する際には、絶対的な評価の仕方と
相対的な評価の仕方という2つの見方があります。
今回は比較的わかりやすい、相対的な評価について解説いたします。

さて、この相対的評価、競合分析とも言われます。
かっこよくインテリジェンスとか、学術的にコンペティティブインテリジェンスと
言われることもあります。
簡単に言えば、似たような技術・製品と比べていいのか悪いのかを評価することです。
ただ、公平さを保ちながら複数の技術を同じ土俵で比較するというのは、
意外と難しいことがあるので注意が必要です。
他にもいくつか留意すべきポイントがあります。

そのポイントの一つ目は、自社の技術が優れている点を、
最大のパフォーマンスが出るような環境でデータをとって比較評価すること。
自社のデータをよく見せるのは当然のことです。
データの捏造はいけませんが、自社の技術が最大の性能を出せる環境で
競合技術と比較測定するのはいいやり方です。

そしてそのデータの違い、性能の差異がこんなにあるからスバラシイ、
としては物足りません。
ユーザーが利用するときには、どういう形で認識出来るのかに
翻訳する必要があるのです。
例えば、「競合に比較して精度が1%高いので、選別にかかる工数を10%削減できます」
といったようにです。

ポイント二つ目は、比較する際の客観性と再現性をきっちりと担保することです。
競合会社が同様の競合分析をした時に(条件が同じであれば)同じ結果が出ないと、
おかしな評判が立ったりします。
以前、女性の研究者がなんとか細胞を発表して脚光を浴びましたが、
結局その実験に再現性がなかったことで騒ぎになったのは、記憶に新しいと思います。
技術者である以上、この辺はしっかりとすべきでしょう。

ポイント三つ目は、あくまでもユーザー目線で、ということです。
一つ目のところでもありましたが、例えば他社のデジカメに比べて30万画素多いとか、
動作周波数が競合に比べて1ギガヘルツ速いです、というのは
メーカーの言い分であって、ユーザーにどんな価値があるのか見えません。
利用者が具体的にどう感じるか、どんなメリットが有るか、に翻訳する必要があります。

このようなポイントに留意すれば、他の技術や製品と比較する競合分析は、
マーケティングツールとしては使い勝手がいいものですし、
聞き手にもわかりやすいものです。

社長の技術もぜひ競合分析で自社技術を客観的に認識して、上手に見せてください。