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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第37話 見せる情報を最適化する

テクニカルマーケティングの基本機能の一つに、自社が持つ技術や製品のベネフィットをわかり易く発信する、というものがあります。
例えば、その技術を使うことで、いままで実現できなかったことができるようになりますよ。
その製品を使うことで、必要なコストや時間が少なくできますよ。こういったベネフィットがありますよ。
と周知させる活動です。

この時に絶対に外してはいけないポイントがあります。それは、価値観です。私達、一人ひとりの個人的な価値観が違うように、企業においても価値観は異なります。価値観が違えば、ベネフィットのとらえ方も違ってくるのは、わかりますよね。

電子部品の例で考えてみます。
A社は自社ブランドをもって最終製品を展開をしているメーカーです。
この会社は、自社内に設計開発部門があり、製品の仕様を自社で決めています。仕様を自社で決める企業が最も大切にしていること、それは独自性です。
その会社自体が持つ技術やノウハウを盛り込んだ製品づくりをすることであり、それがA社の価値観を左右します。

一方のB社は大手企業からの受託生産に特化している企業で、短納期での製品作りがB社の価値観の判断基準です。

よくありがちな残念な例では、電子部品をこの両社に提案する際に、共通に使えるカタログで、その電子部品のスペックをならべただけの資料しか用意しないというものです。
技術にたけた経験豊富な営業マンであれば、そのカタログのスペックの中から、A社B社それぞれの価値観にあったポイントを抜き出して、うまく提案できるかもしれません。
しかし、そのような優秀な営業マンがいなければ、技術んお価値を正しく伝えることができません。

テクニカルマーケティングとしては、ターゲットとする業界や顧客を事前に調査をし、そのターゲット企業の価値観を知ることが第一歩になります。そのうえで、その価値観にあうように、自社の技術のベネフィットをわかり易く伝える資料を用意する必要があります。
この例では、A社にはその電子部品を使うことで、使い方としてこんな可能性があります。
とか、製品の容積をこれだけ小さくできるので最終製品のデザインも自由度が広がります。
などのように、仕様設計に関わるポイントを強調するのが良いです。

B社向けでは、必要な周辺部品リストや設計サポートの提供など、直接短納期につながるような特徴を押す必要があります。

このように、提案先の価値観を事前にきちんと把握し、提案する資料や見せる情報を最適化させることが、先方の用途開発にはずみをつけることにつながります。