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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第62話 全く新しい用途開発のきっかけになる視点とは

皆さんは、想定外という言葉にどのような印象を持たれるでしょうか?
一般に想定外というのは、「発生すると期待していた事象、
考えていた結果と全く異なった事象が発生すること」だったり、
「発生しうると期待していた、準備をしていたレベル以上の事象が
発生すること」の2つに分けられると思います。

製造の現場で議論されるのは後者の方が多いでしょう。
例えば製品の仕様を決める時に、環境温度50度までは正しい機能を
保持できるが、それを超えると60度で機能を停止し80度で破壊に至る、
という仕様をもとに製品づくりをしたりします。
なので、例えば納入先の設備において、70度の環境で使われて
時々誤作動するなどと連絡を受けると、それは「想定外」あるいは
仕様外ということになります。

では、前者の「想定外」はどうでしょうか?
実はこの自分たちが考えた想定とは全く別の事象が起きる
「想定外の事象」には、用途開発を拡大する大きなヒントが隠されて
いることがあります。
今回は、この良い想定外を見つけて育てることについて解説します。

企業の経営戦略を立てる時に、大企業であれ中小企業であれ、
製造業であれ街の小売商店であれ、必ず考えなければならないことが
あります。
それは、「自社の強みを見つける」「他社や他店との差別化を図る」
ことです。
製造業であれば、常に自社の技術的な強みを把握して、それを活用
することが基本戦略でしょう。

同時にビジネスとして持続的な成長をするためには、この自社の
強みである技術を使った製品が、市場に多く流通する必要があります。
つまり、形を変えて様々な用途に利用活用されて、それが市場に
広がっていくことが理想です。

その時にメーカー側が、「この技術、製品は、こういう用途に
利用される」と固定観念を持ってしまうと、自らマーケットを狭めて
しまいかねません。
なぜなら、従来とはまるっきり別の使い方、利用の仕方をユーザーが
見つけることで、つまりあなたが「想定していない」使い方から、
別の新しいマーケットが広がることがあるからです。

ある意味、子供の目や全く別の業界の人からの思いがけない視点で
見ることで、「そんな使い方があるんだ!」とメーカー側が驚く
くらいの「想定外」があると、思いもよらない全く新しい
用途開発が進むことがあります。
そのきっかけになるのは、こんな技術がありますよ、こんな製品が
ありますよ、と広く情報発信をすること。

つまりマーケティングです。

時には技術的な仕様を全てオープンにすることもいいでしょう。
それがユーザーに対して「想定外」の用途を発想させるネタに
なることがあるからです。

あなたの会社では、自社の技術仕様をオープンにして新しい
用途開発を促進させることができるものがありますか?