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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第35話 中小製造業向けのマーケティング

マーケティングと聞いて、社長は何をイメージされますか?
実は世の中で言われているマーケティングには、いろいろな捉え方や考え方があり、それがゴチャゴチャになっていることが、マーケティングを難しくしている要因と考えています。
自社のポジショニングのような、戦略にも通じるマーケティングもあれば、ウェブの作り込みや商品開発といった、手法とも考えられるミクロのマーケティングもあります。

必要なことは、順番を間違えないことです。
まずは、大きなくくりでのマーケティング戦略を作りましょう。
学術的な観点から見れば、マーケティングの4Pから始まります。聞いたことはありますか?

これは、マーケティング戦略の1つで、顧客ターゲットに対して
どのように働きかけるかを具体化するツールです。
マーケティングミックスとも呼ばれます。
4Pはそれぞれ
Product(製品)
Price(価格)
Place(流通)
Promotion(プロモーション)です。

この4つの視点から自社の技術や製品を捉えて、活動をしていく考え方です。
しかし、このマーケティングミックスの考え方は、どちらかというと大企業向けで
中小企業の場合には、当てはめるのが困難な場合があります。

では中小企業向きの考え方というのは、あるのでしょうか?

あります。一般にはあまり知られていないようですが、それは「成果の三角形」と呼ばれる考え方です。

成果の三角形
それは、マーケティングには3つの構成要素があって、
これはどんな業種でもあてはまる不可欠な要素であるとしています。
この3つの要素には優先順位はありません。
常に3つ同時に存在しなければなりません。
1つの要素は残る2つの要素に力を与えるので3つの要素で三角形を構成して
「成果の三角形」と呼んでいます。

その3つの構成する要素は、3つともMで始まります。

それは、Message(メッセージ)、Market(マーケット)、Media(メディア)です。

この3つ全てが正しい場合、つまり、
正しいメッセージを正しいマーケットに対して正しいメディアで伝えるのが、
最も効果がある、正しいマーケティングであると考えます。
そして全てが正しければ、その三角形は正三角形を形作ります。

もし、何かが間違うと、例えば、正しいマーケットに
正しいメディアを使って伝えるとしても、メッセージが間違っていると、
マーケティングの効果は期待できません。この時は正三角形になっていないことを意味します。
他の2つの要素も同じです。
常に正しいメッセージ、正しいマーケット、正しいメディアの3つを心がけなければなりません。

これはある意味、聞いていてもわかりやすいと思います。
例えば、特定の加工技術を持った企業の用途開発で考えれば、
- 正しいメッセージとは、独自加工技術の本質をわかりやすく伝える内容
- 正しいマーケットとは、その技術が使えそうな解決策をさがしていそうな業界
- 正しいメディアとは、そのマーケットに届くようなプレスリリースや展示会
これらを念頭におけば、「何を」「誰に向かって」「どこで」「どのように見せるべきか」が
わかってくるようになります。これを念頭に置いて、より実践的に活動するのが、テクニカルマーケティングです。
しかし、簡単に実践できるかというと、そうではありません。
マーケティング的な視点でその独自加工技術に向き合う、ということが必要です。
しかし、少ない経営資源で効果的なマーケティングを行うためには、この3つのうちの
どれか一つでも欠けてはいけません。
特に今まで自社ブランドによる市場開拓をしてこなかったような製造業者などは、
経営者自らが、じっくりと自社の3つのMを再確認するところから始めるべきでしょう。

ここできちんと時間をかけることで、正しい成果の三角形を作るためのスタートラインに立てるのです。
そしてそれが、中小製造業の潜在的な価値を最大化する大きな手段になります。