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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第48話 マーケティングを意識した開発

製造業の場合、商品開発とマーケティングを切り離して考える事は出来ません。
常にこの2つはセットで戦略と計画を作り、運用する必要があります。
さらにこのマーケティングは、その開発商品がどのように利用されるのか
といった用途開発を意識した活動にしないと、商品開発の成果をビジネスとして
刈り取ることは出来ません。

マーケティングと商品開発の考え方には、一般に二つの考え方があります。
一つは、自社の技術や商品が前提の考え方がプロダクトアウト、
もう一つが、顧客や需要重視の考え方でマーケットイン。
ご存じの方も多いかと思います。

ここでよく聞かれるのは、このようなものです。
「今までの日本のものづくりは、高い技術を武器にしたプロダクトアウトで
成功してきた。しかし、他国の技術がキャッチアップしてくると、
マーケットインに移行しなければならない」

私は、この考えには常々疑問を持っています。
というのも、この2つのうちどちらか片方だけしっかり運用すれば、
売上も安定して競争力を保てる、というわけではないと考えるからです。

では、プロダクトアウトが上手くいかない理由は何でしょうか?

いくらマーケットインの考え方で市場要求を集めて、その需要に見極めをつけたと
しても、それをプロダクトアウトとする能力がなければ商品は存在出来ません。
もし本当にプロダクトアウトの考えかたが上手く行っていないと考えるのならば、
それはその商品を載せてお客さんまで運ぶベルトコンベアが機能していない事に
原因があります。

この場合のベルトコンベアは、商品をお客さんに届ける仕組み、つまりマーケティングの
活動を意味します。B2Bの製造業や加工業であれば、用途開発を促す活動になるでしょう。

中小製造業では、このモノを売る仕組みであるマーケティングが出来ていないために、
良い技術を持ちながら、新規取引先が獲得できずに下請けから脱却できずにいたり、
売り先からの過度な値下げ要求に苦しんだりするケースが多いのではないでしょうか?

大切なのは、商品開発段階からマーケティングを考えることです。

B2Cの小売業が、様々なメディアを活用した集客や販売方法でビジネスを拡大している
のと同様に、製造業でもきちんと集客やメディア向けの戦略を作るべきでしょう。
そして、その運用過程で市場の要求を吸い上げ、自社の技術の深化や商品開発に生かす
フィードバックを作らなければなりません。

さらに商品開発段階から、その戦略にどう落とし込むか、どうメディアを活用していくか、
ベルトコンベアで動かしながら(マーケティング活動を行いながら)商品設計を
行うという事について時間軸にそった戦術を作る必要があります。

このように、商品開発、用途開発、マーケティングの3つはお互いに影響し合いながら
同じベクトルで動かす必要があります。

是非、社長の開発に関する流れ、運用方法にマーケティング戦略を組み込むよう
考えてみてください。