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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第23話 展示会、イベントでのマーケティング事例

前回、展示会やイベントへの取り組み方について解説いたしました。
今回はその流れで、私が実際に関わったイベントについて、前回の流れに沿ってご紹介します。

当時私が所属していた会社では、ユーザーがプログラムを変えることで、論理回路を自由に書き換えることができるという性質を持った半導体を扱っていました。
その特性上、同じ性能をもつ電子回路を大量に生産する装置よりも、ユーザーによって使い方が多岐にわたる少量多品種の装置に多く使われる半導体です。
そしてこの少量多品種というのは、組み込み型モジュールといわれるように、インフラや工作機械などを制御するために、装置の中に組み込まれる使用用途が非常に多い製品です。

ですから、その特徴やユーザーメリットを最大限アピールする場として、組み込み装置やモジュールの業界関係者が集まる展示会に毎年参加していました。
これは、そのイベントに来場する人たちの属性と、その半導体製品がアピールしたい層がピッタリ一致しているといえます。

次に、イベント参加の目的です。
この時の目的は、とにかく新規の顧客を獲得することでした。しかし、新規の顧客を獲得する、というのは最終ゴールであって、そこに至るまで、幾つかのステップがあります。
そのステップの1つにそのイベントを位置づけました。
第一歩は、将来新規の顧客になるかもしれない潜在的なユーザーを一人でも(一社でも)多く特定することです。
そして、そういった組み込み装置の展示会に来場するような人は、基本多くがこの潜在的ユーザーの候補に当たるわけです。
では、どうするか?設定したゴールは、来場者からたくさんの名刺を集めることでした。
確か3日間で1000枚がゴールだったと記憶しています。

このように、具体的な数字をもってゴールを設定することが大切です。
そうすることで、じゃあ1000枚の名刺を集めるために何をすべきか?という考えになるわけです。
基本、名刺を買うという意識で戦術を練り、結果的には期待以上の数の名刺を集めることができました。

次に展示物ですが、これもそのゴールにリンクしたものを用意しました。
当然来場者の中には、すでにその半導体を使っている方も多くいらっしゃいます。
その方たち向けの展示もさることながら、初めてその半導体の特性を知る人や、聞いたことはあるけどよく理解していない人に「へぇー」と言わせる装置や、実際に触れるデモ機を用意しました。
同時に、初めてその半導体に触れるエンジニア向けの技術セミナーを開催しました。

なぜ、簡単に論理回路をプログラムで変えることが出来るのか? ハードウェアのプログラムを変えることで、システムにどんなメリットできるのか。 結果的に最終仕様を決めるまでの開発期間を短縮できることなどを、わかりやすく解説するコンテンツを作ったのです。

展示品もセミナーも、明確にターゲットを決めて準備、運営したおかげで、イベントはゴールに到達して成功裏に終わったのです。
あとは、獲得した名刺に対して一人ひとりフォローする、という次のステップの活動がスタートしたのは、言うまでもありません。
このように、イベントの趣旨の確認、明確なゴール設定、そのゴールと来場者の属性にあった展示品を用意することで、イベントや展示会をうまく活用して次のビジネスに繋げることができます。

あなたの会社でも、イベントに参加する際にはこういったマーケティングの視点で計画づくりと運営を心がけてください。