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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第49話 マーケティングの動線

マーケティング活動と一言で言えても、具体的なアクションは多岐にわたります。
その個々のアクションを行き当たりばったりで行っていては、非効率であるだけでなく
全くの無駄骨になってしまうこともあります。
そのアクションを系統立てて行う時にガイドになるのが動線です。

意外と思われるかもしれませんが、マーケティングにも動線があります。
マーケティングと動線?つながりがよくわからないかもしれません。

私は外資系の電子部品業界の中で30年間様々な企業を見てきました。
その中で、製品を売る時の動線、このマーケティングの動線がきちんと考慮されて
いないために、残念なマーケティング活動を多く見てきました。
例えば、製品カタログの内容が誰をターゲットにしたものか内容がちぐはぐだったり、
提案資料の説明がお客のレベルにあっていなかったり、あるいはイベントや
展示会に出展しても、誰も立ち寄らないブースになってしまったり。
しかし皆さん、どうしてそんな状況・結果になったのか、よくわかっていません。
なぜなら、マーケティングの動線を意識せずに個々のアクションを取っているからです。

では、マーケティングの動線というのは、どういうものでしょうか?
これは、大きく分けて3つのステップに分けて考えます。それぞれのステップに
具体的なゴールがありますから、効果を測定することもできます。

一つ目は、製品や技術の認知のステップです。
これは自社の技術や製品について、文字通り認知してもらうステップです。
弊社にはこんな技術があります。こんな製品があります。○○と言えば、弊社です。
と業界や世間に発信するのが具体的なアクションになります。
広告やプレスリリース、雑誌などを使って、1人でも多く、1社でも多くの目に
触れることが大切です。理由は、このステップのゴールにあります。
このステップのゴールは、1社でも多くの潜在顧客(見込み客)を捕まえること
だからです。ですから、ここで発信するメッセージは、このゴールを意識した
メッセージとレベルにしなければなりません。

二つ目は、教育のステップです。
ここでは、当たりをつけた潜在顧客に対して、自社技術の特徴やメリット、
使うことで得られる価値をメッセージとして発信します。このステップのゴールは、
当たりをつけた潜在顧客(見込み客)のうち、何社があなたの会社が持つ技術や
製品の価値を理解して、自社の製品に利用してみようかと考えるか、です。
ここがうまくいけば、この潜在顧客の中に新しい用途開発のイメージがわき始める
ことにつながります。
ですので、このステップが一番時間的にも長く、重要なステップです。

三つ目は、採用トリガーです。
例えば、サンプルを提供したり、製造工程を見てもらったり、品質、製造キャパシティ、
アフターサービスの説明など、最終的に決定の判断を下すための最後のひと押しと
考えてください。
場合によっては、技術者同士のやり取りもあるでしょう。試作や評価を何度か繰り返す
こともあるでしょう。もちろんゴールは採用です。
そして、ここまでがマーケティングの役割です。潜在顧客が採用を決定したら、
請求書をもってクロージングするのが営業マンの役割です。

以上が、動線を意識したマーケティングのステップです。細かい実務レベルに
落とし込めば、さらに細かい注意事項はありますが、社長としてはこういうステップで
マーケティング業務を進めていくということを、まずは理解してください。
これがわかると、この顧客に対しては、この段階だからこういうメッセージを
送らなければ」とか「この展示会はあれを見せよう」とか、日々のゴールが見えてきます。
ゴールが見えれば、そのための仕組みづくりと社員への支持もクリアになりますから。

ぜひ、マーケティングの動線を意識して、技術の利用用途を広げる活動を進めてください。