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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第55話 成長の為のテクニカルマーケティング

中小製造業が持続的成長をするために、あるいは右肩上がりのビジネスを継続していくためには、自社のコア技術を常に進化させ続けることが必要です。
もちろん、品質を落とさずに従来からある製品をコストを下げる努力をしながら提供し続ける、ということも大切な要素のひとつです。

どちらのケースでも重要なのは、ビジネスとして利益を上げ続けるということであり、
そのためには正しいマーケティング戦略が欠かせません。

「うちには良い技術があるのに、思うように売れない」
「うちの製品の良さをなかなかわかってもらえない」
販路拡大が思うように進まないときに、よく聞かれる言葉ではないでしょうか。
製造業の場合、これはテクニカルマーケティングがうまく機能していない、典型的な
例です。

このコラムでも何度か取り上げていますが、マーケティング分野の一つである、
テクニカルマーケティングについては、国内企業においてはほとんど浸透していません。
私は外資系の生産財メーカーに長く勤務しましたが、欧米のメーカーではこのテクニカル
マーケティングが極めて一般的であり、会社によってはセールスよりも人もカネも投入するところもありました。

その考え方は、テクニカルマーケティングを正しく機能させることで
「技術の良さがわかってもらえない」という事態から抜け出すことにあります。
つまり、技術の本質を把握すること。その本質を、ユーザーが受けるベネフィットに
わかりやすい形で翻訳すること。そして翻訳した内容をユーザーのレベルにあわせた
見せ方をすること。
この3つを実行できるようになるのです。

技術の本質を把握する:あなたが一番こだわりを持っているところでしょう。
何が、どう素晴らしいのか?絶対的な評価や相対的な評価で、きちんと理解することが
はじめの一歩です。社歴の長い会社の場合、先入観で理解したつもりになっているケースも
あるかもしれません。きちんと論理的に把握する必要があります。

わかりやすく翻訳する:社長がこだわりを持っている技術の本質を、たとえば
中学生にでもわかるように説明できますか?全くの異業種の人にも理解できるような
資料が作れますか?特に下請けの仕事を長くしていると、この辺のところが非常に
怪しくなります。もちろん実際に取引するのは関連業者であるケースが多いので、
そこまで噛み砕いた翻訳は必要ないかもしれません。
しかし、中学生が理解できるレベルまで翻訳できるかできないか、ということが
ユーザーのベネフィットに転換することに役立つのです。

相手のレベルに合わせて見せる:翻訳した内容をどのように見せるのが、
一番効率的なのか?付き合いがある関連業種の購買担当者に見せる場合と、
新規開拓で初めて会う担当では違う見せ方をする必要があるのは、直感的に
わかりますよね。

こういったポイントで技術を把握し、プレゼンできればテクニカルマーケティングの
基本は押さえられたと思って良いでしょう。