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専門コラム 「週間ルーセント通信」 第29話 テクニカルマーケティングの基本

中小製造業が持続的成長をするためには、自社のコア技術を常に進化させて行くことが求められます。
もちろん、品質を落とさずに従来からある製品を提供し続ける、ということも
大切な要素のひとつです。
どちらのケースでも重要なのは、ビジネスとして利益を上げ続けるということであり、
そのためには正しいマーケティング戦略が欠かせません。

「うちには良い技術があるのに、どうも売れない」

「この製品の良さをわかってもらえない」

販路拡大が思うように進まないときに、よく聞かれることです。
製造業の場合、これはテクニカルマーケティングが機能していない、典型的な例です。

このコラムでも何度か取り上げていますが、マーケティング分野の一つである、
このテクニカルマーケティングについて、国内ではほとんど馴染みがありません。
私は外資の生産財メーカーに長く勤務しましたが、
欧米のメーカーではこのテクニカルマーケティングが極めて一般的であり、
会社によってはセールスよりもリソースを割くところもありました。

その考え方はシンプルで、基本的には大きく3つのポイントを押さえることで、
「技術の良さがわかってもらえない」という事態からは抜け出すことができます。
その3つとは、
技術の本質を把握すること。
その本質を、ユーザーが受けるベネフィットにわかりやすい形で翻訳すること。
そして翻訳した内容をユーザーのれべるにあわせた見せ方をする。
です。

  • 技術の本質を把握する:あなたが一番こだわりを持っているところでしょう。
    何が、どう素晴らしいのか?絶対的な評価や相対的な評価で、
    きちんと理解することがはじめの一歩です。
    社歴の長い会社の場合、先入観で理解したつもりになっているケースも
    あるかもしれません。
    きちんと論理的に把握する必要があります。
  • わかりやすく翻訳する:社長がこだわりを持っている技術の本質を、
    たとえば中学生にでもわかるように説明できますか?
    全くの異業種の人にも理解できるような資料が作れますか?
    特に下請けの仕事を長くしていると、この辺のところが非常に怪しくなります。
    もちろん実際に取引するのは関連業者であるケースが多いので、
    そこまで噛み砕いた翻訳は必要ないかもしれません。
    しかし、中学生が理解できるレベルまで翻訳できるかできないか、
    ということがユーザーのベネフィットに転換することに役立つのです。
  • 相手のレベルに合わせて見せる:翻訳した内容をどのように見せるのが、
    一番効率的なのか?
    付き合いがある関連業種の購買担当者に見せる場合と、新規開拓で
    初めて会う担当では違う見せ方をする必要があるのは、直感的にわかりますよね。

こういったポイントで技術を把握し、プレゼンできれば
テクニカルマーケティングの基本は押さえられたと思って良いでしょう。

社長はいかがですか?